日本画初心者さん道具編その3 絵具ってどんなものがあるの?
こんにちは!
今回は日本画制作で使用する絵具について書いていこうと思います。
使う絵具はいろいろな種類があって全部は書けないので、
主な絵具を書いていきます。
墨(絵具?)
このブログでは墨汁でよろしいと軽んじられている墨。
大変奥の深い画材のようです。
松煙墨(しょうえんぼく)と油煙墨(ゆえんぼく)とあります。
松煙墨・・・松の木の煤で作った墨。青色系(青墨)、茶色系(茶墨)ある。
油煙墨・・・植物油の煤で作った墨。茶墨。
墨をするときはゴリゴリせずに優しく、
濃いめにすって水を加えて好きな濃さに薄める、
の2点くらいしか墨を使用するためのポイント知りません!
詳しくなりたいですね・・・。
顔彩
顔料を膠やアラビアゴムで固めたもの。
白い容器に入っているやつです。
丸鉢に入ったものは鉄鉢と言います。
水彩絵具みたいに使えます。
墨を使った作品とか、絵手紙、
わりと塗りが薄めの絵を描くときに使いやすい思われます。
気軽に日本の色を試してみたい、
絵を描いてみたいときにおすすめです。
どんなものかは下記リンクご覧あれ!
パールとかルミアクセントカラーとか欲しい・・・。
水干絵具(すいひえのぐ)
基本的に塊になっているため、
乳鉢ですりつぶしでから使用します。
または、紙に挟んで上から筆とか転がしてゴリゴリします。
わたしは大量に使用しないため、
水や膠を少し入れつつ、手で潰して塊を無くします
(しかし、小さくても潰していない水干を残すと
画面が汚くなるので、しっかり潰すのです!)。
粒子が細かいので塗りやすい、描きやすいです。
天然顔料のものと人工的に胡粉を染めているものとあります。
岩絵具
現代日本画で一番使われているであろう絵具。
主に天然岩絵具、新岩絵具、合成岩絵具の三種類です。
絵具の粒子の粗さで1番~15番くらいに分けられます。
数字が大きいほど細かく、
一番細かいのを白(びゃく)と言います
(大体3番とか5番かららしいけどあるのよ、1番も)。
岩絵具の使い方です(白と1番の絵具比較しています)。
胡粉(ごふん)
貝殻から作られた白い顔料。
基本的にはいたぼ牡蠣の貝殻から作ります。
貝殻の種類や使用部位によってランクが違い、
お値段も結構違います。
白さを生かした繊細な作品描きたいときは
高めのものを買ってもよいかもです。
盛り上げたり、大量に下地で塗るなら安い花胡粉でよいです。
わたしは普通の描写も花胡粉ですが。
日本画材店だと箱売りではなく、
量り売りもあると思うので(多分)、
水干のように小さな塊の状態で売っているものと、
粉になって売っているものとあります。
ちなみに胡粉を混ぜた絵具には名前に具が付く。
具墨、朱の具、丹の具。
使い方は下記記事でご覧ください。
朱(しゅ)・辰砂(しんしゃ)・丹(たん)
赤色系の絵具で、焼き付けて使用します。
朱と辰砂は成分が同じだが、辰砂は粒子があります。
丹(鉛丹とも言う)は基本一色(店によって少し色味が違うかもですが)、
朱や辰砂は複数の色味があります。
みんな毒なので、使用した後は水道に流すのはやめましょう。
きれいにティッシュでふき取ってからお皿洗いましょう。
まあ、他の絵具もできるだけ流さないほうがよいとは思います。
絵具を作る際に焼き付けるとは言っていますが、
水分を飛ばす程度のことです。
がっちり加熱すると有毒です。
泥(でい)
箔を粉状にしたもので、焼き付けて使用します。
金泥、銀泥、プラチナ泥など。
アルミや銅はアルミ粉、銅粉って言うみたいですね。
箔同様に偽金とかもあります。
朱と泥は絵具の溶き方が似ているので、
そのうちまとめて溶き方やりたいですね。
今回は日本で伝統的に使われている画材といいますか、
絵具を紹介しました。
しかし、現代の日本画作家さんでは、
日本画の画材に加えてアクリル絵の具を使用する方もいますし、
小さな小物をくっつける方もいます。
また、キラキラしたラメも日本画材店にあったりするので、
ここに上げた画材以外にもチャレンジすると楽しい、
作風が広がりそうですね。
皆さんもいろんな絵具で楽しく日本画制作いかがでしょうか。
それでは、ではでは~。
今回の記事は下記参考文献使用しました。
「図解 日本画用語辞典」
東京美術 発行