日本画初心者さん道具その2 ステップアップ道具編1
今回は、日本画を数枚描いてみて、
これからも続けたい!場合に必要な道具をご紹介していきます。
麻紙ボードを卒業し、自分でパネル張りをするのに必要な道具たちです。
高知麻紙と雲肌麻紙の違いもご紹介です。
和紙
最近の日本画制作によく使われる和紙は、高知麻紙と雲肌麻紙です。
高知麻紙は厚さが薄口、厚口、特厚口と3段階ありますが、めちゃくちゃ大きな作品を
描くわけではないのならば、厚口でよいです。
高知麻紙と雲肌麻紙の違いは・・・
高知麻紙は原料のかすとかがたまに入っているのと、紙の目が雲肌より粗いです。
しかし、安い(雲肌よりはだいぶ安い)!
厚塗りする人は高知麻紙をおすすめです。
(そんなに厚くなくても、紙の目が気にならないくらい塗ればよいかと)
雲肌麻紙と高知麻紙厚口だと高知麻紙厚口のほうが紙の厚みが厚いので、
やはり、厚塗りに向いているかと。
(見たことないけど、紙が薄いと厚塗りしたときに、紙の伸縮で絵がやぶれるそうな)
雲肌麻紙は高知麻紙よりザラザラしていないので、墨線が引きやすいです。
絵具の薄塗りや墨だけの表現でも紙の目が出なくて美しい。
バックを塗らずに紙の美しさを出したい場合もこちら。
しかし、高い!
薄塗りする方は雲肌麻紙をお勧めします。
この2つの麻紙には、
ドーサ引き(にじみ止め済み)と生(ドーサを引いていないもの)があります。
ドーサ引きされた和紙は、
ドーサを引くという一つの行程を省くことができますが、その分値段が高いです。
ちなみに、裏打ち済みの和紙もあるのですが、
大きな絵を描かないなら裏打ちしなくてよいのです
(裏打ちは厚塗り時、紙が裂けないように紙の補強のためにするものだから)。
和紙を生(なま)で買った場合に、ドーサを引かねばなりません。
また、岩絵の具が画面の上で動くのを防止するためにもドーサを使用します。
ドーサを作るときに必要なのがミョウバンです。
ドーサを作るには、膠も必要になります。
ドーサ用刷毛
絵刷毛でよいですが、幅の広いものを選ぶとドーサを塗るときに早く終わります。
ドーサ用にした絵刷毛で絵具を使うと、
ドーサを引いたときに紙が汚れる可能性があるので、
絵を描くときには使用しないようにしてください。
毛布
ドーサを引くときに、和紙の下に敷きます。
なぜかと言うと、下に空気を含んでいるとドーサを引いたときに早く乾くからです。
あと、紙がくっつかない)
毛布っぽいなにかでもよいと思います。
冬用の毛布みたいな毛がある敷きパットをわたしは使っています。
小さい和紙なら、タオルでもいいかと。
木製パネル
木でできたパネルです(まんま)。
そのまま使うと、アクが出てくるので、下張りという作業が必要です。
0号より小さなサイズを描きたい場合は、木の板でも代用できます。
新鳥の子紙
新鳥の子紙です。鳥の子紙は高いですよー。
木製パネルのアクが絵に移るのを防ぐために使います。
のり
和紙を木製パネルにくっつけるために使用します。
また、木製パネルのアク止めで新鳥の子紙を貼るのに使用します。
どちらの作業でも私が使用しているのはでんぷんのり
(チューブに入っている安いやつです)ですが、
手が汚れるので、和紙を水張りするときには、
スポンジのついている水のりとかでもいいような気もします(やったことない)。
水張り用テープやガンタッカーを使用してもよいかもです(やったことある)。
カッター
和紙をカットしたり、下張り、水張り時に余った紙をカットするのに使います。
和紙のドーサ引きからパネルに張るまでは、以上の道具が必要になります。
それでは、次回は実際にドーサ引きをしてみようと思います。
ではではー。