日本画初心者さん 描き方作例2 簡単日本画描いてみよう!
今回はオリジナルで大下図を作成し、
日本画を描いてみたいと思います。
日本画を挫折せずに皆様に描いていただきたく、
「日本画技法・盛り上げ!」を利用してアイシングクッキー風に
胡粉と水干で描いてみました。
1、何を描くかアイデアを描いていく
何を描こうか、構図はどうするか、色はどうするか考えましょう。
ちら裏でもいいですし、画用紙でもいいのでアイデアを練るのです。
色鉛筆や水彩や顔彩などで簡単に色付けするといいかもです。
これを小下図といいます。
でーもね、わたしは小下図面倒くさいので、
今回は大下図でどうするかこねこねしております。
色も適当でいいかな~って(前回それで失敗しているけどな)。
それでは画像で変遷をご確認ください。
アイシングクッキー風に描くためのコツは物と物の間はしっかり空けて
大下図描いておくことですかね。
わたしは後々転写する際分かりやすいように
細かいところの隙間は鉛筆で塗ってますね。
2、和紙に転写する
大下図の裏を鉛筆で黒くするか、チャコペーパーで転写します。
大下図をボールペンでなぞっていくぞい!
見事に線画がずれて物と物が重なっていますが、
何が悪いかっていうと、
大下図写すときにパネルに大下図をテープで固定しなかったせいです。
みなさんは固定しましょうね☆
重なったところやずれたところを修正、
鉛筆が薄いところは濃いめにして(絵具で消えないように)、
画面の汚れを練り消しで取ったら転写完了です。
3、クッキー色の背景を塗る
水干絵具の青(群青)、黄(レモン黄)、赤(洋紅)でクッキー色を作っていきます。
水干はそれぞれ指でつぶして水で溶いていきます。
一応水干使うときは膠使うみたいですが、
絵具の量少ないし、膠で練った胡粉と混ぜるので水だけです。
様子を見ながら少しずつ、青、赤、黄を混ぜて
4枚目の皿で色を作っていきます。
どうやら上の写真ではすでに胡粉が入っている模様。
胡粉の作り方は下記へ。
上の1回目の塗り画像ですが、
濃い茶色でシミみたいなものが点々とできてますね。
はい!これ、紙が風邪を引いた状態です。
ドーサが効いておりません(効かなくなったというべきか)!
こういう状態だと画面に影響があるので、
剥がして捨てますが、今回参考作品描くだけなのでそのまま描きます。
ちなみに湿気でこうなるそうなので、最近は除湿剤使って紙を保存しています。
いちいち失敗した余計な情報が挟まれますが、
本筋に話を戻しますと、画像では分かりにくいですが、
黄色が強いので赤や青を混ぜておいしいクッキー色にしていきます。
3、4回薄い絵具を塗って上の写真のようにほどよい塗りの厚み、鉛
筆の消え具合になったら背景の完成です。
前回の若冲での参考作品作りでも言ってますが、
乾かないうちに絵具重ねないように気を付けてくださいね~。
表面乾いても紙が湿っていると失敗しますのよ~。
シミになりますのよ~。
4、盛り上げでモチーフを描いていく
背景が塗れたので、胡粉を盛り上げて描いていきます。
盛り上げにはコツがありますのよ~。
まず、最初に盛り上げる枠内を胡粉で濡らします。
濡れている間に、筆にたっぷり胡粉をとって枠内に置きます
(塗るというよりは置くって感じですね)。
すると、胡粉は濡れているところまで広がって、
その外にははみ出しません
(後から置く胡粉が多すぎると表面張力が頑張れなくてはみ出ますが)。
胡粉は皿の中で下に溜まるので、
1回目は筆を濡らす感じ、胡粉成分少なめで塗ります。
1回、2回目の行程を行った後に盛りが足りなければ、
乾いた後にさらに胡粉を盛ればいいんですけど、
わたしはめんどくさいので、
2回目でゴリゴリ胡粉を盛っていたら、表面張力が負けました。
そのまま放置すると盛り上がって欲しくないところが盛り上がるため、
しかし、クッキー色にしたい部分が白くなったので、
そこらへんの処理は最後にやります。
どうでもいいけど、ちょっと胡粉で盛るには細かくてやりにくいね。
みなさんはもう少し大きめにモチーフ配置するとよさげかと・・・。
そんな感じで(どんな感じよ)、
色を付けたいモチーフは水干と混ぜてどんどん胡粉を盛り上げていきます。
上の写真だとクリームを盛るのに失敗して
クリームとクリームの隙間が白くなっています。
これを修正するために、クッキー色をつくります。
最初に背景を塗った色でクッキー色を作るべきですが、
めんどくさかったので(いつもだね)、
茶色と猫の体を塗った紫、ちょっとレモン黄、胡粉で似た色作りました。
濃い絵具を塗ると最初に塗った色との違いが分かりやすくなるので、
薄い絵具を様子を見ながら塗ります。
と、いう感じで完成です!
光が当たるところで撮影してみました。
絵具盛り上げのポッコリ感伝わるでしょうか?
盛り上げで描いていくなら、そこまでデッサン力いらないですし、
絵具を扱うテクニックもそこまで必要なく描けます。
日本画描くときの初めの一歩、二歩目として挑戦してみてはいかがでしょうか~。